幕末の史跡と歴史情緒あふれるレトロな街へ。会津一泊二日の旅。【一日目】
一眼レフを買ってからというもの、尽きることがない写真欲。日常の何気ない空間を切り取るのも楽しいけれど、やっぱり非日常空間が楽しい。週末になると、旅に出たくなる。
そんなわたしが今回選んだのは、会津若松(あいづわかまつ)。
幕末佐幕派の要・会津藩の治めた城下町は、お城や史跡はもちろんのこと、レトロな街並みに、酒蔵など見どころがいっぱいでした。
※今回の旅は一泊二日でいろいろ巡ったので、二回(予定)にわけてレポします。
会津若松駅
駅舎もレトロ。写真左にあるのは白虎隊の石像。
会津若松市内は、周遊バスが便利。車がないわたしはこの手のバスがあるかどうかが旅行に行くかどうかの決め手だったり・・・。
同じコースを時計回りで走るのが「あかべぇ」、反時計回りで走るのが「ハイカラさん」。乗車券を買うともらえるMAPとにらめっこして、コースを考える。一回乗車ごとに一律210円だけど、一日フリー乗車券が500円なので、あちこち観光するならこちらが便利かも。
腹が減っては戦ができぬ。まずは会津の郷土料理「わっぱ飯」で腹ごしらえを。
元祖わっぱ飯「田季野(たきの)」
旧家を移築して作られたというこちらのお店は城下町風情もばっちり。
メインのわっぱ飯の他にも、根菜やきのこなどが入ったすまし汁「こづゆ」など会津の郷土料理が目白押し。
ちょっとおもしろいのが写真右下の「まんじゅうの天ぷら」。これ、普通に甘いの。カロリーおばけ!
そんでもって冷めないうちにメインディッシュを。
わっぱ飯とは、曲げわっぱと呼ばれる木の器にご飯と具材を入れてせいろで蒸し上げたもの。
曲げわっぱと言えば、同じ東北でも秋田のものが有名でよく見るけれど、どうやらここ会津にも郷土料理のひとつとしても馴染み深いものらしい・・・ぬぅ、知らなかった。
ご飯ふっくら、具材もほくほくでおいしかった。
酒蔵見学もあり。「宮泉酒造(みやいずみしゅぞう)」へ酒蔵探訪。
会津は、酒造りが盛んなことでも有名。市内にも、酒蔵が点在している。
その歴史は今からおよそ450年前、豊臣秀吉の目により会津に入封した蒲生氏郷(がもううじさと)が、酒の醸造技術者を招いたところから始まり、藩政時代にはすでに一大地場産業として確立していたそう。
なかでもこちらの宮泉酒造は、200円でガイド付きの酒蔵見学ができるのも嬉しい。イェイ、大人の工場見学。
午後だったのでその日の仕込みはもう終わってしまっていたけど、実際に使われている施設に入れておもしろかった。※酒蔵内の写真撮影はNG
酒蔵といえば、これでしょ。ふふふ、利き酒。
酒蔵見学の後のお酒ほど、おいしいものはない・・・かもしれない。
売店では、会津の伝統工芸「起き上がり小法師」と「赤べこ」キーホルダーも販売。ひとつひとつ表情が違うのも手作りのご愛嬌。カタチの残る会津のお土産にいいかも。
戊辰戦争の舞台のひとつ「鶴ヶ城(つるがじょう)」
幕末、新選組でも有名な京都守護職を就任したのが、会津藩九代藩主・松平容保。その会津藩の居城として知られるのがこの鶴ヶ城。
かの戊辰戦争(会津戦争)では約一ヶ月に及ぶ激しい攻防戦に耐え抜いた名城としても知られている。大河ドラマ「八重の桜」でも脚光を浴びたのが記憶に新しい。わたしは見てないけど・・・。
現在の美しい天守閣は昭和40年に幕末のときのように再建されたもの。
武者走り。
園内には桜の木が植えられていて、桜の季節はさぞかし綺麗なんだろうなと思いながら、散策を楽しんだ。ちなみにこの日は3月下旬なのに雪がちらつく寒さだったよ・・・。シャッターを切る手がかじかんで辛かった。
野口英世が過ごした、野口英世青春通りを散策。
野口英世ゆかりのカフェ「会津壱番館」
会津は、幕末の歴史を司るだけではなく、実はあの黄熱病や梅毒の研究で知られる野口英世が青春時代に過ごした街でもある。野口英世青春通りと名付けられた、この界隈の街灯もなんともシンボリックなデザインに。レトロかわいい。
まぁ青春通りなんてキャッチーな名前が付けられているけど、何ぞや?って話で・・・
猪苗代出身の野口英世が会津に来たのは、事故で不自由だった左手の手術を受けるため。その手術を受けたのが、ここ「旧会陽医院」。その手術がきっかけで医学の道を歩むことになり、会陽医院に居候することになったのだから、まさに青春通りというに相応しい・・・かも。現在は「会津壱番館」なる、カフェになっている。
造りは当時のままだそうで、レトロな雰囲気が素敵。
せっかくなので、本日のコーヒーでひと休み。そういえば、体も冷えたし、歩き疲れてたんだった。
オリジナルのカップがかわいい。
たったの100円で野口英世ワールドを楽しめる「野口英世青春館」
それで、さらにおもしろいのがここから。
このカフェの二階はちょっとした博物館めいていて、100円で見学できちゃう、野口英世青春館。
100円!?安っ!って感じだけど、こじんまりとした空間。でも、100円なら行くしかないでしょ?
野口英世が愛用した椅子もあったりして。
写真好きには嬉しい撮影自由で・・・結構滞在しちゃった。
ちなみに、偉人がこんなにこじんまりした(100円程度の)博物館でいいの?と思った人もいるかもだけど・・・安心してください。
ちゃんとした記念館は猪苗代の方にある。わたしもこどもの頃、家族旅行で行った。ある意味、こっちは隠れスポットかもしれない。