一眼レフを封印して「写ルンです」だけで日本三景・松島を撮影してきた
なぜ、いま、写ルンですなのか。
アラサーのわたしにとって写ルンですといえば、修学旅行のスナップ写真だ。
いまの子どもたちはスマホがあるから、カメラも写真も当たり前のものとして存在しているのだろう。けれど、わたしが中学の頃はガラケーの黎明期、持っていない子が大半。高校への進学する頃にはガラケーを持つ子も増え、「写メ」なんて言葉も流行ったけれど、今ほどカメラの画質は良くなかった。だから修学旅行のような特別な思い出を残したいときは、まだまだ写ルンですが活躍していた。
懐古主義。というわけではないけれど、実家に戻るとそんな10代の記憶を思い出してしまう。正月休み、実家のクローゼットに押し込まれていた昔のアルバムをめくってみた。どうしようもなく下手くそな写真ばかりだったけれど、特別な思い出だけが切り取られたアルバムを見るのは楽しかった。そして、写ルンですを手に取っていたのだった。
撮影機材
FUJIFILM フジカラーレンズ付フィルム 写ルンです スタンダードタイプ シンプルエース 39枚撮り LF S-ACE NP FL 39SH 1
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2014/03/19
- メディア: Camera
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写真は、撮影後DPE店でデータ化(CD)したものをアップしている。露出や彩度、コントラスト・・・そのまんまの色。撮って出しです。
写ルンですとともに、日本三景・松島へ
松島は、京都府・天橋立、広島県・宮島と並び、日本三景として名高い。松島湾には約260の島が浮かび、多島美を楽しめる。
仙台駅から電車一本、約40分と好立地なのも魅力。駅から徒歩圏内に観光スポットが点在していて、スナップ写真を撮るのにちょうどいいんです。
12:00
伊達家二代・忠宗ゆかりの「観瀾亭」で海岸線を眺めながらひとやすみ
お抹茶と赤カボチャのタルト。地元菓子店お手製とのこと。ずんだ餅もあったよ
クルージングの出航ものんびりと眺められる
お正月飾り
博物館も併設
12:30
では、目抜き通りの方へ行ってみます
こちらは土産店の「雪竹屋」さん。店頭で焼くおせんべいが目印
こけし柄のお皿がかわいい
階段を上ると、カステラの「松華堂」が営む喫茶店へと続く
すぐ近くには伊達政宗が再建したという「五大堂」。右下の写り込みは笑って許して
五大堂にかかる橋は透かし橋といわれ、海が見えてちょっと怖い
14:00
歩いて、歩いて、高台にある西行戻しの松公園へ。車で行くのがおすすめ
目的は「カフェ・ロマン」さん。大きく取られた窓から松島湾を一望できる
ソフトクリーム420円は濃厚でクリーミー。300円でテイクアウトも可
15:00
また港へ戻る
歩いて渡れる「雄島」にも行ってみましょう
駅から近いのに人が少なくてふしぎ
ちょっと冒険ちっくでドキドキ。穴場なのかも
空もなんだか夕方の雰囲気を帯びてきた
写ルンですは暗さに弱いので。そろそろ帰りましょうね
「赤ピーマン」さん。こちらのフライドポテト200円がたまらなくおいしいのです。松島の隠れた名所かも
おつかれさまです
感想
一眼レフはいかようにでもこだわって撮影できるし、その分スキルとセンスが問われると思っていたけど、何の調整もできない写ルンですも、これはこれでスキルとセンスが問われるのだと思った。何を撮って、何を撮らないか。写真でいちばん大事な部分に立ち返ることができ、いい気付きを得られた。これからも少しずつ撮っていきたい。
ほか
- 何もしていないのにフィルタをかけたみたいだと思ったけど、そもそもそのフィルタがフィルム風なのだと思い出す
- 一眼レフだと通りすがりの人に警戒されがちだが、写ルンですだと自然な風景が撮れる
- ふだん、開放から1段絞り~せいぜいF5ぐらいでしか撮影しないので、パンフォーカスが新鮮だった
- 水平を取るのが難しい。これはデジタルに胡座を掻いていたからだ
- ピントを合わせなくてもいいので、水平さえ取れればノーファンダーで思い切った構図で撮れるかも